有事の際に備えたいとは広報担当者なら誰しも思うこと。しかし幸か不幸か有事はそう起こることではないため実務を勉強する機会が少ない。だが身近に勉強になる生きた事例が転がっているので、幾らでも勉強することができる。それはテレビでの記者会見の報道である。最近ではYou Tubeなどの動画サイトでも“不祥事”や“謝罪会見”などと検索すれば多少タレントの案件が多いのは否めないが、容易にたどり着ける。ではどういう点を見れば良いのだろうか。

細かい点を挙げれば内容や服装など色々とあるが、TVで一番見るべき点はズバリ“姿勢”である。しっかりと説明しようとしているか、謝罪の気持ちを伝えようとしているかである。もっと言えば真実を話しているように伝わっているかということが大事である。新聞や雑誌と違い、TVでの報道は詳細情報までは伝わらない。“説明している姿勢”が最大で唯一の情報と考えた方が無難である。

失敗事例の多くは、最初の会見で胡散臭さを感じる。逃げる、嘘をつく、情報を出し渋っていると必ず記者は間違いなく逆の動きをとる。逃げれば追っかけてくる、嘘っぽい、情報が少ないと追及してくるのだ。説明するに適切な情報量は当然準備しておく必要がある。

併せて時系列で新聞記事やインターネットでのニュース記事を追いかけてみるとより解る。第一報はどの様な形で報じられたのか、社長はどの時点で登場しているのか、論調の変化はどうか、何度会見したのか、そしてそれぞれでのポイントはなにかなど。

これらは何も難しいことではなく誰しも解ること。ただ時間を作るか否かだけの問題である。意識して見なければ身に付かない。今から有事の際に向けてのイメトレを始めては如何だろうか。

広報73箇条 “姿勢”も大事な情報と認識せよ


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