来る9月15日は何の日かご存じだろうか。昨年のこの日、米国の大手投資銀行、証券会社であったリーマン・ブラザーズ(Lehman Brothers)が倒産した日である。米国を代表する企業の一つである同社の倒産は、全米のみならず、日本を含めた全世界の経済危機を誘発したことは記憶に新しい。いわゆる“リーマンショック”である。ではそのリーマンショックと広報と何の関係があるのだろうか。

既に多少出ている様だが、何れ“検証 リーマンショックから1年”などと言う記事が掲載される。100年に一度の大不況と言われたこともあり、良い話ではないと思う方も多いだろう。しかしこの1年、本当に良いことは何もなかったのだろうか。今回の経済危機から得られたものは何もないのだろうか。未曾有の環境変化により大胆な対策がとれた、或いは自社はこう乗り越えた、施策の効果が出てきたなど、言えることは何かある筈である。

重要なのは、どんな状況であっても何か良い切り口を探し出してくることである。広報担当者は前向きな方が多いと認識しているが、恐らく後ろ向きな方では仕事にならないからであろう。そしてもう一つ、日ごろニュース素材を社内から発掘しようと努力されているだろうが、素材や切り口は社内だけではないということ。「リーマンショックから1年」などという外部環境での切り口で何か言えないか、言えるのであれば、ニュース性向上と、報道する契機が得られる。○月○日は何の日や、年度総括など意外とこの様な切り口は少なくない。

外部環境での「ニュース」や「発信の契機」の切り口と、社内情報との融合を常に検証していく必要がある。どんなニュースでも“他人事”と済ましてしまっていると、広報としての成長はない。

広報84箇条 常に外にもアンテナを向けよ

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