広報100箇条

広報実務にヒントとなるノウハウを紹介していきます。 広報力向上に少しでも寄与できれば幸いです。

広報活動

飛び道具の使い方

ブログネタ
広報 に参加中!
誰しも強くなりたい、勝ちたいと思うもの。そのために身体を鍛え、また剣術などを修練する。そして戦い、勝つ時もあれば負ける時もある。負けたことから学ぶことがあり、そしてまた強くなっていく。戦うのは大変であり、勝つのはもっと苦労する。しかしこの成長過程で人間としての価値が向上すると言っても良い。だが身体を鍛える必要もなく、また相手に触れずに、かつ負けないやり方がある。それは飛び道具の活用だ。

これを広報業務に例えてみる。ニュース素材を発掘し、ニュース性を向上させ、メディアコンタクトをとり、報道を勝ち取るのは大変なこと。ましてや苦労したからといって、プラス報道とは限らない。しかし戦わずして確実にプラス記事を獲得できる方法がある。それは編集タイアップ記事体広告、タレント活用などの飛び道具の活用だ。

基本的に広報活動では、人件費や会見などを行う際の会場費など以外には、外注費は発生しない。しかしニュース性が足りない場合や、確実に掲載したいタイミングがあるなどの場合、外注費を捻出して掲載を獲得する場合がある。確かに外注費を使うだけあって効果はあるが、飛び道具は麻薬と認識しなければならない。

この飛び道具の活用が慢性化してしまうと、楽を覚える。そして記事を出す場合には、金を使えば良いと感覚が麻痺してしまう。メディアリレーションやニュース素材の発掘を怠ることに陥る。決して良いことではないのは明白だ。

広報活動にもさまざまな状況やニーズがある。社内的事情もあれば、媒体との付き合いも.あるだろう。費用を要すものの効果はあるわけで、全く否定するつもりはないが、慣れぬように心して使う必要がある。またこの飛び道具は、見る人が見れば解ってしまう。必ずしもメリットばかりではない。

広報40箇条 飛び道具は慢性化させず、心して使うべし

クリックをお願いします!
にほんブログ村 経営ブログ 広報・IRへ

		

広報兼務者は悲惨か?

ブログネタ
広報 に参加中!
広報の仕事を専任ではなく兼任で担当される方は意外と多い。上場企業であっても広報部を持たない企業は、意外と少なくないのだ。つまり広報に携わる方の多くは、兼務者であるとも言えるのではないだろうか。兼務者は負荷的にも大変だと愚痴をよく聞くが、果たして兼務者は広報専任者に比べてデメリットばかりなのだろうか?

確かに大企業の広報部員は数十名いるばかりか、1工場であっても10数名の広報部員を有しているところもある。部員に対する教育が行き届いており、工場見学などで訪問した際の対応はさすがと感じざるを得ない。これらの広報部員は、大企業で広報を担当していることの誇りや、規模が大きいことによる達成感などもあるだろう。しかし、10名いる広報部の担当者は、広報部の1/10の仕事しかできないとも言える。3年、5年と広報としての経験を積まれても、極一部の専門分野しか担当してない事も少なくはない。

逆に広報部もなく、兼務で担当されている方は、細かなところまでは手が生き届かないという懸念はあるが、広範囲の広報活動が経験できる。広報マンとして楽しめる範囲が広いのだ。また企業広報担当者の業務の大半は、社内調整業務である。その際、兼業業務でのスキルや人脈が使えることは非常に効果的である。広報は、総務、経営企画、IR、法務、マーケティングなどの仕事と兼務する場合が多い。これらは広報活動の情報元として非常に重要な位置を占め、広報としては状況を把握しておきたい部門である。これらのスキルや情報ルートが確立されていることは非常に大きなメリットである。

広報を兼務で、かつ一人で対応されている方は、負荷的にも精神的にも辛い部分があるだろうが、広報部員として働く者より恵まれたところも多い。決して悲観視せず、メリットの最大活用を心掛ければ、広報部員以上のスキルが習得できることは間違いない。

広報28箇条 兼務は専任よりお得と考えるべし!

クリックをお願いします。
にほんブログ村 経営ブログ 広報・IRへ

「金が無いから広告ではなく広報」は大間違い

ブログネタ
広報 に参加中!
現在未曾有の不況突入に伴い、各社商品開発の見直しや人員の再配置、管理可能費用の削減などに取り組んでいることだろう。特に広告宣伝費の大幅削減ということをよく耳にする。広告宣伝費は、管理可能な経費であり、且つ高額な為、格好の削減対象となることは致し方ないことかも知れない。
昔から不景気時の経費削減は、広告宣伝費、交際費、給与の3Kを対象とする傾向が強く、永年広告宣伝部門、販売促進部門におられる方にすれば慣れたことなのだろうか。

最近、最近広告宣伝費の削減に伴い、広報を強化したいと言う話しを耳にする。確かに広告宣伝には莫大な費用が発生し、一方広報は社内で対応すれば大きな外注費は基本的に発生しない。しかし、そもそも広告と広報では、「役割」や「手法」が全く違うということを充分認識しなければならない。プラスに働かないだけでなく、マイナスの効果を生むリスクもあるからだ。

私はこれまでに、幾度と無く広告しかしておらず初めて広報に取り組みたいと言ったケースのトップインタビューに立ち会ってきた。これまで広告でのトップインタビューは何度も受けていたものの、純粋なパブリシティとしては初めてであったためか、様々な失敗があった。「何故あいつ(記者)は嫌なことばかり聞いてくるのだ」と声を荒げたケースや、取材の最後に、「記事の事前確認の要求」をしたなど、何れも一部上場企業のトップのケースである。事前にメディアトレーニングなどを提案したが、説得し切れなかった私にも責任があると痛感し、必死に取材頂いた記者へフォローをしてなんとか事なきを得たが、大分無駄な時間を要したことは確かである。

良い時期に良い事しか言わない企業もいる中で、悪い時期に広報活動を始めると言うことは、ある意味見上げたことかも知れない。しかし、広報とはどうものなのかを再認識し、広報活動を行う目的の明確化、体制のチェック、広報スケジュールの策定など行った上で、今後景気に左右されずに広報活動を継続していくことを願ってやまない。

広報13箇条 「広報」と「広告」の違いを充分に認識すべし

クリックをお願いします。
にほんブログ村 経営ブログ 広報・IRへ

景気後退時の広報活動

ブログネタ
広報 に参加中!
余り考えたくはないが、一般的に景気が後退し業績が右肩下がりになると、企業は俗に言う3Kと言うものを真っ先に削減すると言われている。1つは広告宣伝費、もう1つは交際費、そして給与である。残念ながら広告宣伝費は額が大きいこともあり、格好の削減対象となってしまう。広告は継続して出稿することでの効果もあるが、経営インパクトが大きい為減少することは致し方ない事かもしれない。

しかし広報はどうだろうか。基本的に外部支払いはさほど発生しない為、不況による広報活動の減少は当てはまらない。但し、新商品の上市の見送り、開発サイクルの延長、業績下方修正、或いは人員削減など、ニュース性の高い広報素材が減り、加えて余りプラスとは言えない材料が増えてくることが多い。

この場合、どうすれば良いのか。

以前とある東証1部のIR広報を担当したことがあった。その企業は、かつては積極的に広報活動を行っていたが、業績後退に伴い広報活動を完全にストップさせてしまい、業績が回復したので再度広報活動に力を入れていきたいとの要望であった。

活動にあたり私は経済系、証券系の記者にヒアリングを掛けたが、誰しも口にすることは「なんか昔聞いたことがあるな」「どうせまた都合が悪くなったら引っ込むんでしょ」というもの。極めてマイナスイメージが強く、それを払拭する為には少なくとも2年掛かった。記者からの信用を勝ち取るには時間が掛かるが、信用を失うにはそう時間が掛からないことを痛感した。

広報活動は何も発信だけでの活動ではない。受信活動も大きな機能である。多少の企業情報は出していかなければならないが、業界動向や競合情報など記者から受信するのも重要な活動である。全く広報担当者を見なくなっては、記者から忘れられるだけではないことを認識しなければならない。

例えば半年や1年の間、知り合いへの連絡をせず、加えて偶に来る知り合いからのメールや留守番電話にも対応しなかったとする。そうすれば知り合いの中で、心配のみならず病気ではないか、会社を辞めたのではとの噂が流れるだろう。芸能人であれば死亡説だってありうる。コミュニケーションを絶つということは、一方的に情報を流されてしまうという新たなリスクを生むことになることも覚悟しなければならない。

重大な広報案件を抱えていても何も無い様に見せるのも、実際に発表案件が何もなくても如何にもニュースがあるように見せるのも広報担当者の重要な役割わりである。

広報1箇条:業績が後退し、大きな広報素材がなくとも、メディアコンタクト量は減らしてはならない。

クリックをお願いします。
にほんブログ村 経営ブログ 広報・IRへ

Ⓒ株式会社第一広報パートナーズ