広報100箇条

広報実務にヒントとなるノウハウを紹介していきます。 広報力向上に少しでも寄与できれば幸いです。

顔の見える経営

顔の見える経営は大事

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一昔前、“顔の見える経営”という考え方が流行ったかと記憶している。その御蔭か、各社web上に社長の顔写真やメッセージを掲載しているところが非常に多くなった。加えて社長ブログなるものも登場し、会社の代表であり、顔でもある社長の発信が浸透しつつある。
では何故顔の見える経営が大事なのか。

答えは簡単である。誰が、どんな人が言っているのか解らない言葉を信用するだろうか。どんな人が作っている、行っている会社なのか見えない会社のモノやサービスに信頼を寄せられるだろうか。企業は広報活動のみならず、あらゆる情報発信を行っている。その発信元を明確にしなければ信憑性が得られないということだ。

もうひとつ、広報の根本的な考え方の一つに、“情報開示に対する姿勢”というものがある。社長が積極的に顔を露出している企業には、情報開示に対する積極性がみられる。加えて責任の所在を明確にするという要件も満たしている。
しかし、誰が、どんな人がやっているか解らない会社には、情報開示に対する姿勢も消極的に見える。有事の際も逃げられそうだ。社長が単なる引っ込み思案であったとしても、周りからすれば何か理由があって表に出てこないのではととられる可能性は少なくない。社長は公人であるのだから、気乗りしないという考え方は受け入れられない。

またあるアナリストにこんなことを聞いたことがある。“社長の話よりも、次世代を担う開発者などの若手社員の声を聞きたい”と。社長にはいつでも会え、記者と違い中長期的な視点で企業を判断するアナリストという特殊な立場の考え方かも知れないが、社長だけ露出していればステークホルダーが満足するという時代は、そう長くは続かないのではないだろうか。

広報51箇条 経営陣の露出は最低限と認識せよ!


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あなたは社長をどこまで知っていますか?

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あなたの会社の社長はどの様な方ですか?との問いに、あなたはどこまで語れるだろうか?別にストーカーになって土日まで追いまわして人となりを探る必要はないが、趣味などは最低限知っておく必要がある。ゴルフならハンディキャップ数も必要がある。なぜか?

一般的に企業のニュース性は、業態や業績、その広報案件自体もさることながら社長の手腕、キャラクターが寄与するところがある。取材をしてもらえるか否か、或いはその記事が出るか否か、記者会見の参加状況などに影響する。日頃から社長自身の広報も必要と言うことだ。

例えばある事業部門で発表案件がある場合、単に“行います”としか言わないのと、“社長肝入りの事業”として言うのとでは、説得力が違ってくる。社長の役職だけの経歴は、社長経歴書に書かれているから敢えて頭に入れる必要はないが、これまでどの様な担当や役割を担ってきたのかは頭に入れておくと良いだろう。

また“顔の見える経営”という視点も重要である。どんなに企業として良い情報を発信していても、誰が発信しているのか、誰が経営しているのかが解らなければ、なかなか思想や想いなどまでは理解されないし、また浸透しない。そのためには社長取材などを多く実施し、顔写真入りの記事を多く出していくことが重要である。その際、堅苦しい本業での話だけではなく、趣味や失敗談などのエピソードなどが掲載されれば、“人柄”という情報が発信でき、より身近に感じてもらうことができる。失敗は恥ではなく、それをどう乗り越えたかを聞きたいのだ。失敗して左遷されたでは面白くないが、社長になったということは、失敗は成功の元と言えるのだ。

一度時間を作って社長に取材をしてみるとか、夜お酒を共にしながらざっくばらんに人となりを聞いてみるのは如何だろうか?

広報39箇条 社長を徹底的に勉強すべし!

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